Saab 92 (1950-56)
1949年に発表され当年12月12日から生産されたSAAB最初の市販車。
戦闘機メーカーとしてで知られていたSAABは、第二次世界大戦終了前より、平時における安定的な収入源を模索していた。その中で民間航空機と自動車の製造に着手することを決めた。
航空機エンジニアGunnar Ljungstromと工業デザイナーSixten SasonらによってSaab 92は誕生することとなる。
89までの番号が軍用航空プロジェクトに割り当てられており、90と91が民間航空機に、そしてSaab最初の乗用車には「92」が割り当てられた。
当時の自動車としては稀であった風洞テストも当然のように行い、航空機エンジニアリングを自動車で具現化させたティアドロップモチーフの比類なきエクステリアリアデザインを与えられた。
モノコックボディ、前輪駆動という当時の自動車としては先進的なこのクルマからSAABの自動車史が始まることになる。
デビュー直後から国内ラリーで優勝を重ね、ポテンシャルの高さを示した。
1953年からトランクリッドの設置、リアウインドウを拡大した92Bへとマイナーチェンジされた。
2ストローク、直列2気筒エンジン横置き:764cc、φ80×76mm、25hp、5.6kg-m 3速トランスミッション
画像は1953年式 SAAB92B Deluxe